たんかのまとめ 1(2012ねん6月~11月)
2012年6月から11月までに詠んだ短歌をまとめました。
それ以前のものはたぶんまとめません ひどいので
2012年6月
暑すぎて溶けて死んだともだちの既に見えない死体を流す
2012年8月
あの世ではさけるチーズをさいてます 閻魔の娘があれ好きだから
東京に夜の7時が来るようにセッティングするバイトをしてる
家の中でしか使えない流行語 家では流行るはずもないもの
先生は国語の先生だからすぐ国語の空気を吸おうとする
観光客からルールを学ぼうとして悩む観光地の地元民
2012年9月
例文を作った人もよむ人もよくない人だったかもしれない
新しい優先座席がきた 一面へる仕組み してやられたり
走っているときより歩いているときのほうが頭のなかはおかしい
おじさんが発電していたからまわっていたガラガラはもうまわらない
夜にちゃんと寝ている時点でよくない まくらは依然としてかたいまま
まくらが柔らかくなるまで寝続けて頭をスポンジにしようとする
そういうやつだしね言い訳してまわる これから何があってもずっと
理数科の千手観音が友情の証にと手をいっぽんくれた
今までのことよく分かってあげられなくてもそれが普通 点はとれる
漢文ではいつでも強い でも地味な字がのさばって家は壊れる
しわよせを作る人の手はおおきい ごめんなさいと思ってるらしい
考えているときに手をのばしやすい位置に夢などをおく人のくらし
各国の見慣れた顔のおじいさんたちの価値は各国により違う
各色の名前を暗記させられていたのか、どうか色はあったのか
置きざりにされているそっとしておく また取るまた連れて帰ろうと
非通知の電話はでない 選り好みすることを知らずさわっているだけ
日本ではしる人も多い くりかえす愛であたまがずりおちてくる
イメージですがない商品どこまでが売られる 希望のある商品
くだらない命令形は やさしみを含ませた人(たくさん)のせい
アイスを買ってきてやる 生らしくなくおとなしくしているほととぎす
すんでいる気にならぬ家をかしている大家が大家になる気はないよ
2012年10月
封筒の開け方を指南する先生 読みはしないけど手紙がほしい
わたがしと言うと怒って達人がくもの知識を惜しみなく出す
間違えた文法を作り直して 秋を長く感じられるために
横にいるひとと同じ色になったふうに上からは思われてる
でっぱったパーツとしてのさようならはヤバかっこいいと思えたからだ
矢印に乗っていた かった、今ここで おこされてもまた矢印に会う
できることしてはいけない気がしたから来たの起点から ここ起点から
6色の見た目と中の子どもたち そう多くないから価値がある
6色のこどもたちまた何色か増やすからまた辞典に容れる
2012年11月
もしものときひとりで地震に遭うこと ほかからはそのほかのことだけ
「急いでますので」百均ですまされる 100均のペンをいっぱい買う
「もうすぐ」をどんどんひどくしていって! 「すぐ」をいじめてほしいお願い
息とめます ・ めます、 見ている人の言う通りのリズムで窓を開ける
会社から会社とは関係のない人いい気そうな人が出てくる
外来のロビー デザイナーがデザイン りん、びょう、とう、じゃ 大人がうなる
勝てない子 早朝のおおきいえきで音楽記号並べ 「きい、きい」
かねてからもっていかれるものの基準 分かっていた 稲庭うどんとか
ホッチキスせんさいな味とてもするやさしいものになる さあこれを
「君の鳥 」あなたのよこに 人じゃないどうぶつじゃない め
雨の日にちゃんとした美術館からほかほかしてる人が出てくる
ばんぱくはめずらしいことばの羅列 こわそうなものが各所を警備
ビルディング 天使が設計する時代いつはじまるか 待ちながらしぬ
色々とものがやすいみせで買ってそのままだった天使を使う
段ボールのなかみすっからかん つまり本当はノートパソコンです
割れること知らなそうなものを割る その後回収 むだな窃盗
経歴と話術がすごい店員がきぶつそんかい中継したら
よばれかたかんがえる義務感じ ただあいべつりくはなまえ覚える
呼ばれたらあんまり意味のない数字の羅列とばす それに乗れない
ポストなど健康的な赤色を回収する手 それに乗れない
呼ぶ呼べば呼んではいけない人がいる ガラス全般割るひとはだめ
再会のときになまえをつける無理 たくさんとおすと徳が積める
いままでの集団ストーカーからの手紙をおとす まどから波線
そうでした自分にむいている時間分からずにいた坂のあの頃
そうだった坂もまた時間をみつけることに成功してなかったころ
手は野暮よ、目でひとさがすひらがなで誘うフランスのひと を さそう
この人半角スペース使いすぎだろう。