短歌まとめ 3 (2013年2月~4月) & しばらくやめます
2013年2月
ビルのかべ染めた光はないことに だいじょうぶ人ってみんなあかるい
座るとはざんしんすぎる ないているいすは外人これはあれです
建物に愛よんで たてこもらせた「われらの歌」を作っただけの
苦しんで末に平日 にがつまだはつかになってない 古い本
まちがいの字がふくまれたシール もの全部に貼っていく間 すぐ
バケツリレー 大きい荷物をもたされていまいつか家宝おくることになる
折り込んだ誤字が昨日の星のかず いまいつか 朝 いつまでも朝
会おうぼくと おかね払うとみれる ぼく光か熱かその辺りにいる
善い香りまでがよかった 包まれる拒否のやりとりやさしい香り
あやしみがうしろすがたにない事案 ねこぜ ほんとにねこぜ それだけ
幸多き人あつまれーのオフ会 ねこぜ ほんとにねこぜ 親しみ
物心つくのが待てなかったとする みわけのスキル ≠←?
2013年3月
ねばねばは生きているきん 清潔な液体はすきに回らせておけ
流行にさんずいとかの部首があるのはユなんとかだよね今の人
口のうごき音聞こえ方常識の範囲でならおしえま サービス
よく見れば注意はきえる 背景も、人も 気をつけてみている点
真剣に信じる人は遠い人写真もあんまり信用するな
こばむホテルたよられているとーてもしらない人も 知るふりうまい
冷蔵庫開ける言葉なんかじゃない 冷蔵庫開ける言葉無い
春とかの景色は黒で花と黒景色は黒でバイ・フォトショップ
はたらいているけどあぶない色をしたあの動く 今だから鈍いのか
付き合っていくための冊子できたのはまた夜 365回
にじみは粉じゃない粉(言いつたえ)を溶かした水のつぐない えご
泣くようなすばらしいこと人が泣くようなすばらしいこと ありえる
考えてわかりますか みどりのころ現在進行形でもある
透き通るきれいなものです へいおまちサランラップのラッピング巻き
A型(夜はO型)が明確に助けをこうやつだけ助けてく
あの人が急いでいるということは 珍しい事故だということは
この文字の黒とくらべて炭酸はにがい 遠くで飲めばぼやける、
2013年4月
知り合いのものが壊れたそのときももちろん横で祈りまくろう
れいねんの十代薄いものをおき書い言葉はかんたんに消された
らいねんの前を見る目と目をあわせ 道で名前をきいてしまえた
順序などしらぬ遠くへいききしてみずきかずして雪どけをまつ
偉大なる古代のあやふやみつけたくおもい考古学をそだてたり
渡さないかっこよさにあこがれてひろわれぬもの見続けつづけ ●
困る晴れの今日よいひでいろいろな式も(おわりの式も)終えられ
むかしそこ座って画って(たとえばなし)した そのあとに掃除はされた
人わらう よくきけばほん(教 科 書)をなくしたらしく ひとののらしく
欲しい人宛て向け送りそびれギフトに添えた英語はよかったんだよ ●
●がついているものは非公開アカウントで投稿したものです
4月15日をもって一旦短歌の投稿をやめることにしました
このめんどくさい暑さに慣れたら また投稿するかもしれません
/
稀風社さんの新刊『稀風社の粉』に寄稿しました
二首だけですが
&本の装丁をさせていただきました
どんよりとした色の表紙です
連作五首 『よくある光』
学生の手の光吸うあしもとのすえられた椅子 行きより帰り
暖色のひ と 光たまる無駄だけをずっと生むとき ひそむ計算
ひさかたの光画だいじにつつこんで海外はなしとがつこうの旅行
シャとアとレでモダン現代的の本表紙はだいたい至近で光
たなびく画し知らない知らない知らない ひびくほど広くなく 文句 とぶ
たんかのまとめ 2(2012年12月~2013年1月)
2012年12月
改札の前にいる大きい人に頼んでにもつを持ってもらう
それはまだ夜とよべないものまでを 放り込む籠ただ穴だらけ
悪くはないらしいことの予告待つ明日ふるえる そしておとろえる
ほしがふるあああすにはあの駅前のびるの愛称きまる電報
めずらしい目からの景色を売る人が 夜は送料自己負担する
印鑑のあかい肉のなまえのこと 夜の総量はじめて減らす
夢もみていないただしい液体がけっかを出してみようとしみる
きっていて切るべきでない紙の色よくわかるけど溜まるそのはし
感覚がないのに作る輪ゴム 人は輪郭も人のゆるい痕跡
作れないものがしりたいたとえば わざとかくした飴の品名
いる否定の人はどこへ 歪ませた各種の紙の跡から知って *1
ある地点実在のいえをうたがってしまうようまくらに仕込んでいい
隣にもまわしかけたら外の音がランダム かわるひと多分ひと
遠目ではむかいあわせてできた風 きみも知ってる道路をまねる
屈折の光の処理の代理でかねをなめるの やめる 身のため
修行する理由 予言もするようなあやしい人をめざしている
十分にありえるまでに見える より見えない人、 おくられてくる
とりあえずこたえの種類にもよるがみえるすべての疑問符をぬく
何文字か これない人と書いた文字ただコンビニのまえでバラまく *2
なつかしいそここそ家と蛍光灯 映画 ここには非常口がない
この場の絵かいた褒美は開けづらい また街をえたら えたって売ろう
かえりたくない理由がみち 国道にそってないほうとおる来た人
その容器 時代かわらずあらわれない それでも おくりものとよばれる
2013年1月
揺らされる 視点ずれたら「お礼いう」ここから帰れるかなまた おれい
かえられても絶対しらずにやれるけどおぼえられない、位置意味みため
考えたそこから先に手がかじかむ そうじゃないだろかじかみセンス
今月もふだんはこんな顔じゃない 口から耳の距離もはかれない
家はこわい 日用品にしりあいと同じ名字が複数あった
あなとエッジ それだけらしいものを運ぶ 重さと軽さのちがいは分かる
ここ細くない道で町のはずれに思われなかった町のはずれ
学生にみえない言葉は仕込んでない写真もあんまり信用するな
ありがとう知らないひとでいてくれて(言葉の価値は高いままです)
朝も見たすれちがうのが速いひと うばえよ言葉ほしいんだろう
こうしましょう 高いものが買えないコンプレックスは旅行でわかる
廊下の子座椅子になりきったままよる 夏も冬も待つ 相手まつよる
たんかのまとめ 1(2012ねん6月~11月)
2012年6月から11月までに詠んだ短歌をまとめました。
それ以前のものはたぶんまとめません ひどいので
2012年6月
暑すぎて溶けて死んだともだちの既に見えない死体を流す
2012年8月
あの世ではさけるチーズをさいてます 閻魔の娘があれ好きだから
東京に夜の7時が来るようにセッティングするバイトをしてる
家の中でしか使えない流行語 家では流行るはずもないもの
先生は国語の先生だからすぐ国語の空気を吸おうとする
観光客からルールを学ぼうとして悩む観光地の地元民
2012年9月
例文を作った人もよむ人もよくない人だったかもしれない
新しい優先座席がきた 一面へる仕組み してやられたり
走っているときより歩いているときのほうが頭のなかはおかしい
おじさんが発電していたからまわっていたガラガラはもうまわらない
夜にちゃんと寝ている時点でよくない まくらは依然としてかたいまま
まくらが柔らかくなるまで寝続けて頭をスポンジにしようとする
そういうやつだしね言い訳してまわる これから何があってもずっと
理数科の千手観音が友情の証にと手をいっぽんくれた
今までのことよく分かってあげられなくてもそれが普通 点はとれる
漢文ではいつでも強い でも地味な字がのさばって家は壊れる
しわよせを作る人の手はおおきい ごめんなさいと思ってるらしい
考えているときに手をのばしやすい位置に夢などをおく人のくらし
各国の見慣れた顔のおじいさんたちの価値は各国により違う
各色の名前を暗記させられていたのか、どうか色はあったのか
置きざりにされているそっとしておく また取るまた連れて帰ろうと
非通知の電話はでない 選り好みすることを知らずさわっているだけ
日本ではしる人も多い くりかえす愛であたまがずりおちてくる
イメージですがない商品どこまでが売られる 希望のある商品
くだらない命令形は やさしみを含ませた人(たくさん)のせい
アイスを買ってきてやる 生らしくなくおとなしくしているほととぎす
すんでいる気にならぬ家をかしている大家が大家になる気はないよ
2012年10月
封筒の開け方を指南する先生 読みはしないけど手紙がほしい
わたがしと言うと怒って達人がくもの知識を惜しみなく出す
間違えた文法を作り直して 秋を長く感じられるために
横にいるひとと同じ色になったふうに上からは思われてる
でっぱったパーツとしてのさようならはヤバかっこいいと思えたからだ
矢印に乗っていた かった、今ここで おこされてもまた矢印に会う
できることしてはいけない気がしたから来たの起点から ここ起点から
6色の見た目と中の子どもたち そう多くないから価値がある
6色のこどもたちまた何色か増やすからまた辞典に容れる
2012年11月
もしものときひとりで地震に遭うこと ほかからはそのほかのことだけ
「急いでますので」百均ですまされる 100均のペンをいっぱい買う
「もうすぐ」をどんどんひどくしていって! 「すぐ」をいじめてほしいお願い
息とめます ・ めます、 見ている人の言う通りのリズムで窓を開ける
会社から会社とは関係のない人いい気そうな人が出てくる
外来のロビー デザイナーがデザイン りん、びょう、とう、じゃ 大人がうなる
勝てない子 早朝のおおきいえきで音楽記号並べ 「きい、きい」
かねてからもっていかれるものの基準 分かっていた 稲庭うどんとか
ホッチキスせんさいな味とてもするやさしいものになる さあこれを
「君の鳥 」あなたのよこに 人じゃないどうぶつじゃない め
雨の日にちゃんとした美術館からほかほかしてる人が出てくる
ばんぱくはめずらしいことばの羅列 こわそうなものが各所を警備
ビルディング 天使が設計する時代いつはじまるか 待ちながらしぬ
色々とものがやすいみせで買ってそのままだった天使を使う
段ボールのなかみすっからかん つまり本当はノートパソコンです
割れること知らなそうなものを割る その後回収 むだな窃盗
経歴と話術がすごい店員がきぶつそんかい中継したら
よばれかたかんがえる義務感じ ただあいべつりくはなまえ覚える
呼ばれたらあんまり意味のない数字の羅列とばす それに乗れない
ポストなど健康的な赤色を回収する手 それに乗れない
呼ぶ呼べば呼んではいけない人がいる ガラス全般割るひとはだめ
再会のときになまえをつける無理 たくさんとおすと徳が積める
いままでの集団ストーカーからの手紙をおとす まどから波線
そうでした自分にむいている時間分からずにいた坂のあの頃
そうだった坂もまた時間をみつけることに成功してなかったころ
手は野暮よ、目でひとさがすひらがなで誘うフランスのひと を さそう
この人半角スペース使いすぎだろう。